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妊娠初期から貧血する人もいる!
女性はもともと貧血気味の方が多いです。
さらに妊娠することで胎児へ栄養や酸素を送ることからたくさんの血液が必要になります。
胎児に栄養と酸素を届ける働きに加え出産する際の出血の準備も兼ねて母体にたくさんの血液を作ります。
血漿(けっしょう)という液体成分が47%増え、赤血球は17%増量するのが妊婦さんの体です。
この2つが合わさることで血液になります。
比率を見るとよくわかりますが、赤血球が血漿に比べてあまり作られないことから、薄い血液となって貧血症状が現れるのです。
もともと貧血気味の方は妊娠によってより貧血になりやすくなるので、妊娠初期から貧血になる人もいるのです。
妊娠中期以降になると赤ちゃんも大きくなり、さらにたくさんの血液が必要になるので、その分血液をより増やします。
このことから中期以降はさらに貧血になりやすいと言えます。
その他にもつわりによって貧血が起こることもあります。
つわりの症状も人それぞれ違いますが、食べても戻してしまったり食べることすらできないほどの重いつわりになると栄養不足になり貧血になりやすくなってしまいます。
貧血の初期症状は?
今まで貧血を経験していなかった人が、健康診断などで「貧血」と言われてもピンとこない人もいるでしょう。
確かに、軽度の貧血や貧血の初期症状は自覚しにくい特徴があります。
その症状を挙げてみましょう。
1. 動機・息切れ
2. めまい・立ちくらみ
3. 頭痛
4. 倦怠感・朝の目覚めが悪い
5. まぶたの裏や口の中が白っぽくなる
これくらいなら体調が悪いのかな、妊娠したからなのかな、程度に考えてしまいがちで、貧血だとわかりにくいですよね。
わざわざまぶたの裏や口の中を毎日チェックするわけでもあるまいし。
そのため貧血の初期症状はわかりにくいのです。
これがもう少し進行すると冷えや寝付きが悪くなるなどの症状もあるのですが、女性はもともと冷え性の方が多かったり寝付きが悪い人も少なくないので、自覚症状も感じにくいといえますね。
うーん、ほとんどが自分に当てはまるので反省しています。
確かに血液検査ではヘモグロビン濃度が低いと言われます。
もしこれらの症状に該当する方は貧血の可能性がありますよ。
貧血の対処法とは?
貧血を改善するには何かしら対処しなければいけませんよね。
重くなる前に手を打ちましょう。
そこで貧血の対処法をお教えします。
食生活の見直し
もうこれは基本です。
妊娠を希望している時点で、いやむしろ普通に生活している中で本来ならば改善しなければいけないことです。
貧血改善に効果的なのは、ホウレンソウ、大豆類などの鉄分が豊富な食べ物を日常的に摂取することです。
鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、ヘム鉄は肉や魚などの動物性、非ヘム鉄は野菜や海藻などの天然から摂れる鉄分で、これらをバランスよく摂ることが理想出来です。
お肉ばっかり食べてないできちんと野菜も摂る、魚を食べても野菜も摂る、これに限ります。
また、ビタミンCは吸収されにくい非ヘム鉄の吸収率をアップしてくれるので、ビタミンCも意識して摂ると良いですね。
カフェインが含まれているものは避ける
妊娠中はカフェインを避けている方が多いかと思いますが、まさに貧血対策の一つです。
コーヒーや紅茶などにはカフェイン以外にタンニンが含まれており、これが鉄分の吸収を阻害してしまいます。
特に注意したいのが食後なので、食後にコーヒーや紅茶を飲むのは避けるようにしましょう。
鉄剤の服用
健康診断で貧血と言われると、鉄剤が処方されます。
処方されたら飲む必要がありますが、もしサプリなどを服用している方は医師にその旨伝える必要があります。
現物を持っていくといいでしょう。
ただ鉄剤には頭痛や吐き気などの副作用が出ることが少なくないので、それらの症状が出たら健康診断まで我慢しないで医師に相談しましょう。
サプリメントで鉄分を摂る
妊娠中は葉酸サプリを飲んでいる方が多いでしょうが、鉄分が含まれている葉酸サプリを飲むようにしましょう。
特に妊娠中期~後期については妊娠初期の約3倍の鉄分が必要になります。
理想としては葉酸サプリに含まれている鉄分が15mgの葉酸サプリです。
15mg程度入っていれば鉄分不足になることは考えにくいです。
また、葉酸には造血作用がありますので、血液アップに効果的です。
葉酸のサポーターとしてビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンCが挙げられますが、血液を効率よく作るためにこれらも同時に配合している葉酸サプリがお勧めです。
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妊娠中の貧血は赤ちゃんに影響がある?
妊娠中に貧血があるとわかると心配なのが赤ちゃんへの影響ですよね。
血液によって酸素や栄養素を赤ちゃんに送りますが、貧血が重くなると赤ちゃんへの影響があります。
主に脳や体が作られていく妊娠初期に注意が必要になりますが、貧血によって血液が赤ちゃんに行き届きにくくなることから、胎児の発育不足が懸念されます。
また早産や低出産体重児が生まれるリスクも高くなるので、貧血の可能性が考えられる方は早期に対処することが大事です。
まとめ
貧血は認知度が高いものの危険性を感じていない方が多いように感じます。
貧血は予防することで防げるものなので、普段の生活で予防することが大事なのです。
自分のためだけではなく赤ちゃんのためにも必要になるので、今日からでも貧血対策をしていきましょう。